「明眸」(めいぼう)凛々しく酌せよ乙女(愛知県の日本酒)-酒銘の多様性に日本文化の豊穣を見る
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「明眸」(めいぼう)凛々しく酌せよ乙女(愛知県の日本酒)

酒銘: 明眸(めいぼう)
蔵元: 関谷醸造(愛知県北設楽郡設楽町)
創業: 元治元年(1864)
明眸(めいぼう)は、明らかなる瞳を意味し、皓歯(こうし)は、白くそろった歯を意味する。
明眸皓歯(めいぼうこうし)は、美しい女性を形容する言葉であるが、その美しさの中に凛々しさを感ずる言葉である。
女性美も様々である。 凛々しさを感ずる美しさもあれば、妖艶なる美しさもある。ほとんど崩れかけた美しさもある。爛熟(らんじゅく)を通り越して、腐敗の一歩手前という美もある。
それを好む人、また、様々である。
酒の席に、女性が混じることがある。とりわけ、若い女性が酌などしてくれると、座が華やいでまことに有り難い。
しかし、本当に美味い酒を呑みたい時には、女たちよ、凛々しくあれ。
明眸きりりとして、皓歯(こうし)またどこまでも清く、凛々しさをもって酒客(しゅかく)と対するならば、酒客また、気品堂々と酒を楽しめるというもの。
そのような乙女、淑女が、酒の相手をしてくれると、本当に酒を楽しむことができるであろう。
「狎(な)れずして親しむ」という言葉がある。
親しむのは結構である。しかし、狎(な)れてはいけない。
飲み屋のおかみなどが、あまりに狎れ狎れしくするというのは、どうもいけない。

明眸きりりと引き締めて、決して狎(な)れず、かつ、親しむ。
酒客また、酒に呑まれて人格を崩すなどは下の下と心得る。
かくしてこそ、この名酒、「明眸(めいぼう)」を味わう資格があるというものではないか。
人間が酒銘に訓(おし)えられること、まことに多いこの頃である。
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