「西の関、秘蔵酒」西国で最上位を保て(大分県の日本酒)-酒銘の多様性に日本文化の豊穣を見る
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「西の関、秘蔵酒」西国で最上位を保て(大分県の日本酒)

酒銘: 西の関(にしのせき)、秘蔵酒
蔵元: 萱島酒造(大分県国東市国東町)
創業: 明治6(1873)年
英語のチャンピオンは、最上位の位を表す。
では、相撲のチャンピオンは、横綱か?実はそうではない。
正解は、大関である。大関が相撲のチャンピオンである。
関(せき)とは、本来、最上位の相撲取りを意味する。
「今にすまふの長を 関といひならはせり」(日本相撲鑑)
(「すまふ」とは「すもう」のこと)
関取とは、相撲取りを敬っていう言葉。
そして、大関が、英語でいうならば、チャンピオンに当たる。
その大関チャンピオンの中で、別格の大関を、横綱と呼ぶ。
横綱は、チャンピオンの中の別格のチャンピオン、つまり、グランド・チャンピオンである。
別格の大関、つまり別格のチャンピオンを横綱と呼ぶ・・・。
いや昔は横綱と呼んでいた、というべきか。
嗚呼(ああ)、横綱の風格は、遙かなる過去の物語となってしまったのか?
私は、今の大相撲を国技とは認めない。
相撲は国技ではない、真実、国技の名に値するのは、広い意味での武道であると考える。
この日本国においては、神道と武道は、あざなえる縄のごとく一筋に絡み合って流れて来た。日本の国技とは、武道である。
閑話休題(それはさておき)、話を酒に戻す。
相撲取りには日本酒が良く似合う。
優勝祝いの大盃に、日本酒をトクトクとついで、グイグイと飲み干す。
日本酒をよく呑む関取の肌は、白く輝いてまことに美しく、相撲の様式美を飾る
吾こそは、酒の世界の長なり、と「西の関」が名乗りを挙げる。
西国、大分県は国東半島にあって、時代の風潮や流行に流されることなく、あくまでも昔ながらの伝統的「手造り」にこだわり、名実ともに「西の関」たる貫禄をあらわすに至った。
昭和38(1963)年12月には、大吟醸「秘蔵酒」を発売する。杜氏が心魂込めて造り上げた品評会用の酒で、門外不出の幻の酒という意味を込めて「秘蔵酒」と命名された。
この「秘蔵酒」に対して、酒博士・坂口謹一郎氏から
あたらしき うまさけのみち ひらかめと つくりいでましし さけは秘蔵酒
との歌が寄せられた。
相撲の世界がどうなろうとも、日本酒を造る蔵元、杜氏、蔵人たちの心意気は、昔に変わらず、ひたすらである。
相撲取りたちよ、この国で酒造りする人たちの心を学び給え!
ああ、「西の関」よ、お前さんこそは、まことに「西の関」であってくれい!
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