「千代むすび」千代に八千代にむすびの力を(鳥取県の日本酒)

「千代むすび」千代に八千代にむすびの力を(鳥取県の日本酒)

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「千代むすび」千代に八千代にむすびの力を(鳥取県の日本酒)

千代むすび・鳥取県の日本酒

酒銘: 千代むすび(ちよむすび)
蔵元: 千代むすび酒造(鳥取県境港市大正町)
創業: 慶応元年(1865年)

「千代むすび」とは、いかにも目出度い。

この酒は、大山の伏流水を仕込み水にして、酒造好適米とされる五百万石を用いて醸される。

酒というものが、婚礼を始め、さまざまな祭事にもちいられるのは、酒にはそれだけの徳があるからである。

居酒屋に入って席に着くと、「とりあえずビール一本」と注文する人がまことに多い。ウイスキー等の洋酒も、日本人に広く好まれている。

しかし、事ある時には、米で作った日本酒が、それも清酒が、やはり主役を務めることになる。

いかにウイスキー党やビール党を標榜しようとも、三三九度の縁結びの盃に、ウイスキーやビールでは締まらない。麦の酒は、それはそれで味わいがあるが、神祭りには、やはり米の酒がふさわしい。
米の酒には、それだけの徳がある。

酒の徳とは、神気を呼び込む力にほかならない。

素盞嗚(スサノヲ)の命がヤマタノオロチを退治するという神話がある。
八つの門を作り、そこへ八つの酒壺をおいて八塩折(やしおおり)の酒をみたしたと古典にある。
ヤマタノオロチとは、八州の精気を飲み込んだ神力体である。それを呼び込むのに、酒を用いたのは、酒の神徳によって、神力体を呼び込んだということである。

酒の力というものは、まことに貴く、神祭りには欠かせない神宝と言える。

神国日本は、瑞穂(みずほ)の国ともいわれ、米の力で保たれている。米を醸して作る日本酒には、米に迫るほどの祭祀力がこめられている。

その酒を用いて、婚礼のむすびの祭りをする。
だからこそ、祭りが天地に通る。

その日本酒に「千代むすび」と名付けて、むすびの力の弥栄(いやさか)を祈る。
日本酒は、祝いの席には欠かせないのだが、とりわけ婚礼にこの「千代むすび」を用いるならば、酒徳とともに名乗りの力を添えて、人々の心をむすび合わせることであろう。

婚礼に限らず、あらゆる物事はむすびに始まる。
その意味で、事業の縁結びの席で、事業の繁栄を祈ってこの酒を酌み交わすのもよろしい。
また、新年の祝い酒としても、すこぶるよろしい。

神道と日本語と日本文化の研究者  / 神道と日本語と日本文化のトップ

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